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バドミントンのトップ選手の試合を近くで見たことがあるでしょうか?全身バネのような肉体から放たれるスマッシュの腕の振りは感動モノです。プロ野球選手のフルスイングやピッチングフォームのそれよりはるかに身体能力の高さを感じます。中3の長男もバドミントンの魅力にとりつかれ、来年高校受験があるのに夏の中体連までは部活を続けたいと言って聞かない。そんな長男の憧れの的が桃田賢斗選手でした。

桃田選手は正式に言うとプロではないが、賞金の出るバドミントンの世界ツアー「スーパーシリーズ」を転戦して賞金を稼ぎ、最終戦では優勝し多額の賞金を手にした。その時の記者会見で桃田選手は「高価な腕時計を付けて格好良いアクセサリーを身につけて子供たちに見せてあげたい」と言った。「ん?」と感じた人もいるだろうけど、その気持ちはすごく理解できる。日本では運動能力の高い子供たちの多くはプロ野球選手やJリーガー目指している。夢が叶えば億単位のお金が手に入り、日の丸を付ければ全国民から応援される。バドミントンの世界にもそんな運動能力の高い子供たちを呼び、バドミントンをメジャースポーツにしたかったのだろう。

しかし桃田選手はお金のつぎ込む場所を間違えた。反社会勢力の資金源になっている裏カジノ(違法カジノ)は言い訳なしにマズい。そのお金の一部でも中高時代にお世話になった被災地福島県の子供たちに寄付していたら、子供たちの憧れの的として応援してくれ日が必ず来たと思う。

今回の問題で桃田選手のリオ五輪の夢は絶たれた。実はリオ五輪ではバドミントンは複数のメダルが期待される注目の種目である。今までで最もバドミントンが期待される五輪である。桃田選手の世界ランキングは2位までランクアップしテニスの錦織選手の4位よりはるかに期待度が高かった。先月のスーパーシリーズプレミアムの一つである全英オープン(テニスでいうウィンブルドンのような大会)では、日本人が複数の種目で優勝し39年ぶりの快挙を同時に達成している。桃田選手はまだ21歳である。先輩の田児選手が謝罪記者会見で言ったように、桃田選手にはぜひもう一度チャンスを与え、東京五輪で是非金メダルを取ってもらいたいと個人的には思っている。そうすると本当に桃田選手が夢見ていた子供たちの憧れの的となり、バドミントンがメジャースポーツになる日がやってくるかも知れない。


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by tarumi-k-cl | 2016-04-11 00:04 | Comments(0)

統計学は最強の学問

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中学高校時代、どちらかと言えば数学は得意な科目だったが、確率・統計の部分だけは馴染めなかった。医学部受験は理系だが、同じように感じている医者仲間も多いと聞く。言い訳ではないが、中学高校の授業でも確率・統計のページを飛ばしたり省略したりしていた記憶がある。今考えれば数学の先生も苦手だったのではないかと思う。

しかし、どんな分野での議論においても、そして特に我々臨床医として生き抜いて行くには、多くの情報、ビッグデータを集めて分析し、最速で最善の答えを出していくことが絶対的に必要である。その最大なる武器となるものが統計学的思考能力である。

 たとえば自分がやってしまった失敗(手術ミス)が偶然やってしまった誤差の範囲の失敗なのか、自分のいい加減さから生じた必然的失敗なのか、すばやく自己分析するにはカイ二乗検定的思考が大切である。

 開業してから様々な業者が、クリニックの繁栄のために「これはどうですか」「あれはどうですか」と勧誘してくる。お人好しの自分はつい口車に乗ってしまいそうになるが、本当にクリニックのことを思ってくれているのか、いい加減な言説を連呼している悪徳商法なのかは回帰分析で相手の言っていることを読めれば騙されずに済む。

 統計学が最強の学問であるというのは最近になって初めて実感している。この本を全部理解するのは無理そうで、もう一度中学生、高校生に戻って勉強し直したいと思ってしまう。

ちなみに著者の西内啓は東大医学部卒ですが、臨床の経験は全くなく、医療機関他様々な企業のコンサルティングをやっているそうです。


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by tarumi-k-cl | 2016-04-06 23:24 | Comments(0)